【展示】杉山佳 展示「絵肌について」
スターバックス前平台|アート
銀座 蔦屋書店 スターバックス前平台 2024年11月16日(土) - 12月06日(金)
杉山佳の作品展示「絵肌について」を2024年11月16日(土)~2024年12月6日(金)の期間で銀座 蔦屋書店スターバックス前にて開催いたします。
杉山佳の描く作品には、岩絵具を中心とした日本画の画材のほかに、クレヨンなど私たちに馴染みのある描画材も使われています。本展では新作の平面作品のほかアンティークの引き出しを使ったプリンタートレイ作品、さらには杉山の制作の中で「見立て」を表現するモチーフとして登場する、椅子の立体作品など表情豊かな作品が並びます。是非、ご高覧ください。以下、作家より本展覧会へ向けてのステートメントです。
杉山佳の描く作品には、岩絵具を中心とした日本画の画材のほかに、クレヨンなど私たちに馴染みのある描画材も使われています。本展では新作の平面作品のほかアンティークの引き出しを使ったプリンタートレイ作品、さらには杉山の制作の中で「見立て」を表現するモチーフとして登場する、椅子の立体作品など表情豊かな作品が並びます。是非、ご高覧ください。以下、作家より本展覧会へ向けてのステートメントです。
[本展によせて:作家より]
〈岩絵具〉という絵の具で描いています。
〈岩絵具〉は粒子のある絵の具で、粗いものだと砂場の砂くらいのものも使います。
それらの絵の具を〈膠〉という接着剤で混ぜて、水で希釈して使います。
絵の具を自分で調合するので、とてもゆっくりとした制作になります。
厚塗りするとクッキーやチョコレートのような質感になり、気に入っています。
〈岩絵具〉は粒子のある絵の具で、粗いものだと砂場の砂くらいのものも使います。
それらの絵の具を〈膠〉という接着剤で混ぜて、水で希釈して使います。
絵の具を自分で調合するので、とてもゆっくりとした制作になります。
厚塗りするとクッキーやチョコレートのような質感になり、気に入っています。
プロセスとしては、まず〈クレヨン〉で線をひきます。
〈クレヨン〉は消せないので、ここが大変緊張します。
〈形〉は〈子どもの本気くらい〉を目指していますが、これがなかなか難しいです。
その線を塗り残すように〈岩絵具〉を塗っていき、それを繰り返していい感じになったらやめます。
〈クレヨン〉は消せないので、ここが大変緊張します。
〈形〉は〈子どもの本気くらい〉を目指していますが、これがなかなか難しいです。
その線を塗り残すように〈岩絵具〉を塗っていき、それを繰り返していい感じになったらやめます。
また〈プリンタートレイ〉というアンティークの引き出しを使った作品もあります。
引き出しの区画に合わせて木を切って、その木に〈寒冷紗〉というメッシュのようなものを張り込みます。
あとは先に書いたプロセスとほとんど同じです(パーツが小さいので線を引くときに色鉛筆を使います)。いい感じになったらやめます。
〈プリンタートレイ〉はアンティークの一点ものです。経年変化の具合など個性があり、それに合わせて対象や色味を考えます。
引き出しの区画に合わせて木を切って、その木に〈寒冷紗〉というメッシュのようなものを張り込みます。
あとは先に書いたプロセスとほとんど同じです(パーツが小さいので線を引くときに色鉛筆を使います)。いい感じになったらやめます。
〈プリンタートレイ〉はアンティークの一点ものです。経年変化の具合など個性があり、それに合わせて対象や色味を考えます。
〈クッキーやチョコレートのような質感〉や〈クレヨン〉の線、のプリンタートレイ〉の風合いなどのいい感じは画像ではどうも再現できません。
実際に見て〈絵肌〉を体感してもらえたらありがたいです。
実際に見て〈絵肌〉を体感してもらえたらありがたいです。
『部屋の中』、2024、420×280mm、プリンタートレイ、板、寒冷紗、岩絵具、膠、色鉛筆
[アーティストステートメント]
私の絵画制作における動機は、本来そこにあるべきものが存在しないことを意味する「不在」をテーマに、具体的な対象=「存在」を描くことで間接的に立ち上がる、「観念としての対象」を想起させることにある。
具象とは、現実の物体をそれとわかるように表す美術のことであるが、私の絵画制作での試みは、具体的な対象を描きながら、それとは別の、画面上に可視化しない対象がそこに居た余韻を表すことである。日本画の制作では、写生の重要性や、対象と描き手の主従関係(対象が主、描き手が従)を学んできたが、私はその外側に興味を持った。
人が関わった痕跡を描くことで、画面には登場しなくても、人が確実にそこにいた場面を切り取る。そこに「不在感」が生じる。実在する、もしくは実在していた対象を描くことで、描かない存在を表すという、メタフィジカルな状態の絵画を成立させることが、私の制作の狙いである。
また制作においては「見立て」の手法と、既存の芸術作品からの「引用(サンプリング)」を駆使して画面構成を行い、作中の具体的な登場人物の「不在」を表している。それはあくまで「ささやかな遊び」としての企てであり、日本文化に見られる「形式の借用」の域を出ない。
具象とは、現実の物体をそれとわかるように表す美術のことであるが、私の絵画制作での試みは、具体的な対象を描きながら、それとは別の、画面上に可視化しない対象がそこに居た余韻を表すことである。日本画の制作では、写生の重要性や、対象と描き手の主従関係(対象が主、描き手が従)を学んできたが、私はその外側に興味を持った。
人が関わった痕跡を描くことで、画面には登場しなくても、人が確実にそこにいた場面を切り取る。そこに「不在感」が生じる。実在する、もしくは実在していた対象を描くことで、描かない存在を表すという、メタフィジカルな状態の絵画を成立させることが、私の制作の狙いである。
また制作においては「見立て」の手法と、既存の芸術作品からの「引用(サンプリング)」を駆使して画面構成を行い、作中の具体的な登場人物の「不在」を表している。それはあくまで「ささやかな遊び」としての企てであり、日本文化に見られる「形式の借用」の域を出ない。
杉山佳
[アーティストプロフィール]
杉山佳 / Kei Sugiyama
杉山佳 / Kei Sugiyama
1988年 奈良県出身
2011年 東京藝術大学美術学部絵画科日本画入学
2015年 東京藝術大学美術学部卒業 同大学大学院日本画入学
2017年 東京藝術大学修士課程修了 同大学美術研究科美術専攻日本画博士後期課程入学
2020年 東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻日本画修了博士号取得博士論文『不在』
2021年 東京藝術大学日本画教官室教育研究助手
2024年 武蔵野美術大学通信教育研究室非常勤講師
2011年 東京藝術大学美術学部絵画科日本画入学
2015年 東京藝術大学美術学部卒業 同大学大学院日本画入学
2017年 東京藝術大学修士課程修了 同大学美術研究科美術専攻日本画博士後期課程入学
2020年 東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻日本画修了博士号取得博士論文『不在』
2021年 東京藝術大学日本画教官室教育研究助手
2024年 武蔵野美術大学通信教育研究室非常勤講師
■主な展示歴/受賞歴
2015年
卒業制作(東京都美術館)台東区長賞、サロン・ド・プランタン賞、平成芸術賞 受賞
卒業制作(東京都美術館)台東区長賞、サロン・ド・プランタン賞、平成芸術賞 受賞
2017年
修了制作(東京藝大大学美術館)東京藝大美術館買い上げ賞、平山郁夫奨学金賞
創画展(東京都美術館) 入選(以後毎年)
修了制作(東京藝大大学美術館)東京藝大美術館買い上げ賞、平山郁夫奨学金賞
創画展(東京都美術館) 入選(以後毎年)
2018年
東京春季創画展(西武池袋)初入選(以後毎年)
佐藤国際文化育英財団 第28期奨学生
東京春季創画展(西武池袋)初入選(以後毎年)
佐藤国際文化育英財団 第28期奨学生
2019年
第45回東京春季創画展 春季展賞
will+s展(西武池袋)
東京藝術大学 大学院美術研究科 博士審査展(東京藝大大学美術館)
第45回東京春季創画展 春季展賞
will+s展(西武池袋)
東京藝術大学 大学院美術研究科 博士審査展(東京藝大大学美術館)
2020年
杉山佳 個展(アートスペース羅針盤)
藝大の猫展(藝大アートプラザ)
杉山佳 個展(アートスペース羅針盤)
藝大の猫展(藝大アートプラザ)
2021年
杉山佳 個展 (アートギャラリー北野)
日本画3人展(高松三越)
画集出版(pinhole books)
杉山佳 個展『森林について』(nadiff modern)
杉山佳 個展 (アートギャラリー北野)
日本画3人展(高松三越)
画集出版(pinhole books)
杉山佳 個展『森林について』(nadiff modern)
2022年
杉山佳 個展『椅子を並べる』(twililight)
二人展『PLAY』(nadiff modern)
杉山佳 個展『箱と椅子』(decla)
SCOPE MIAMI BEACH 2022
杉山佳 個展『椅子を並べる』(twililight)
二人展『PLAY』(nadiff modern)
杉山佳 個展『箱と椅子』(decla)
SCOPE MIAMI BEACH 2022
2023年
第49回東京春季創画展 春季展賞
杉山佳 個展『部屋と窓』(アートスペース羅針盤)
ARTTAIPEI2023(以後2024年)
杉山佳 個展『Portraits of Absence 』(speedy gallery LA)
第50回創画展 創画会賞
will+s展 優秀賞(西武池袋)
第49回東京春季創画展 春季展賞
杉山佳 個展『部屋と窓』(アートスペース羅針盤)
ARTTAIPEI2023(以後2024年)
杉山佳 個展『Portraits of Absence 』(speedy gallery LA)
第50回創画展 創画会賞
will+s展 優秀賞(西武池袋)
2024年
杉山佳 個展『集めて並べる』(靖山画廊)
杉山佳 個展『Portraits of Absence II』(speedy gallery LA)
杉山佳 個展『不在の部屋から想起する人物の肖像』(
Creative Space Akademia 21 Harajuku)
ART JAKARTA 2024
Affordable Art Fair Singapore 2024
杉山佳 個展『集めて並べる』(靖山画廊)
杉山佳 個展『Portraits of Absence II』(speedy gallery LA)
杉山佳 個展『不在の部屋から想起する人物の肖像』(
Creative Space Akademia 21 Harajuku)
ART JAKARTA 2024
Affordable Art Fair Singapore 2024
■作品収蔵
佐藤美術館
台東区役所
東京藝術大学大学美術館
佐藤美術館
台東区役所
東京藝術大学大学美術館
[販売について]
作品は銀座 蔦屋書店店頭、アートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術⼿帖」にて販売いたします。
店頭:11月16日(土) 10:30~販売開始
オンライン:11月18日(月)10:30~販売開始
※作品はプレセールスの状況により展覧会開始前に販売が終了することがあります。
\オンラインストアで購入する/
2024年11月18日(月)10:30~販売開始
- 会期 2024年11月16日(土) - 2024年12月6日(金)※終了日は変更になる場合があります。
- 時間 当店Webサイトをご確認ください。
- 場所 銀座 蔦屋書店 スターバックス前平台
- 主催 銀座 蔦屋書店
- 問い合わせ先 03-3575-7755